3.正しい姿勢はなぜ大事なのか
1.重力に逆らわない人体構造
姿勢の大事さをご理解いただくのがこの読み物そもそもの目的です。
私は自分の身長通りの姿勢を基本姿勢といっています。
人類が重力の世界に生きていくのに最も大事な、基本として守らなくてはならないことだからです。
私たちの日常の行動はすべて抗重力といえるでしょう。
ふだんはそんなことを忘れているのですが、
急な階段や急な坂を上るといった、重力に逆らいすぎる動作や行動をとると、
すぐにでも疲れてしまうのをみてもそれが分かります。
重たい頭（体重の８パーセントといういい方もありますが、平均５〜６キログラム）
を身体の頂上に人類は立ち上がったのですから、
身長通りの基本姿勢が、最も重力に逆らわない人体の基本構造といえるのです。
2.姿勢と神経
また、先ほど、神経（脳脊髄神経系・自律神経系）のお話をしましたが、
脊柱はただ柱の役目をするだけではなく、
すべての神経のいわば根元にあたる脊髄を宿し、保護している、
かけがえのない大黒柱といえます。
背骨は、すべての筋肉や内臓に神経を通してつながっているのです。
自分の身長通りを守ることは、脊柱を正しく守ることにほかなりません。
正しい脊柱であればこそ、すべての末梢神経が円滑に働くことができるのです。
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