2.猫背から起こる様々な症状ーテニス肘・ゴルフ肘

この症状も、猫背から起こることが知られていません。
ゴルフで球を打つ格好は、完全に猫背ですし、
テニスで飛んでくる球を打ち返すべく構えた姿勢は、身を低くあごを上げています。
肘の外側の1点が、腕を伸ばし切る動作の折に鋭く痛みます。
テニスではこの症状が出ると、サーブ時に肘を仲ばし切れませんし、
バックハンドで球を打ち返すことができません。
右利きの人が右肘にこの症状が出るとテニスができなくなります。
テニスをやる人に多いのでテニス肘というのですが、
テニスが原因ではなくて、構える姿勢を身につけた、あるいは普段の猫背が原因になるのです。
テニスを全くやらない人でも何ら珍しい症状ではありません。
この症状にとりつかれると、
重たい荷物を腕を伸ばして持つことは痛くてできませんし、タオルを絞る動作も痛みます。
右利きの人で同じ痛みが左に出るのをゴルフ肘といいます。
ゴルフをやる方ならお分かりのように、
球を打った直後に左肘が痛みのために伸ばし切れなくなります。
つまり思い切りよく打てなくなってしまうのです。
ところが、これは肘が悪くなったのではありません。
その証拠には肘を曲げる方向には、いくら力をかけても何ともないのです。
この2つは肘を伸ばす方に働く橈骨神経(とうこつしんけい)が、
猫背のために障害を受けている症状といえます。

この症状に見舞われている方々は早速実験。
タオルを持って壁に背中を合わせて、身長通りの姿勢をして下さい。
無裡なくキチンとあごを引き、正面を見つめたまま、その姿勢を崩さずに、
つまりタオルを見ないで、両手で絞ってみます。
全く痛くない、痛みが半減する。次に痛い肘を静かに伸ばしてみる。
やはり同じという感触なら、まだまだ軽症です。痛み変わらずでも心配なし。
胸はり体操(5/22の日記)に痛まなくなるまで励みましょう。