1.大人の姿勢-1

1.猫背の観察
 猫背のことを医学では「円背」といいます。
猫がうずくまった格好から定着してしまった猫背姿勢ですが、猫は決して猫背ではありません。
飼っている方は、うずくまった後の猫は、
四肢をふんばって背伸び運動しているのをご存じでしょう。
なのになぜ、人間は背伸び運動をやらないのでしょう。不思議ですね。
自分の身長通りという姿勢は
残念ながら仕事や運動をしていると、とることができません。
それなりに背中を丸めなくては、何もできないからです。
それは仕方がないとして、基本姿勢の理解がないと、
仕事では丸まる姿勢、運動では構える姿勢が癖になってしまいます。
文明の利器に囲まれた現代生活の中で、よほど注意していない限り、
猫背にならない方が不思議なのです。
まずその猫背姿勢をの写真で観察してみましょう。


見較べてみていかがですか。
猫背では、丸まった背中のために首がすくんで、肩にうまったようになります。
横向きの姿では頭が肩の前に出て、アゴが上がり、両手が真横ではなく前に下がります。
立つと何げなく両手を組む。これも猫背の大のクセですね。
男性だと真夏でも、両手をズボンのポケットに突っ込んで歩く人がいます。
猫背を筋肉の面から観察してみましょう。
仕事や運動で、背中を丸めるためには、胸の筋肉(大胸筋)が縮んでくれなくてはなりません。
ところが、この大胸筋はたえず元の位置に戻すー
ということは頭を上げる時は身長通りになるようにしないと、縮んでしまう習性があるのです。
前肩という人があります。
人とは違って自分の両肩は前側についていると思うのでしょうが、
これは縮んだ大胸筋に両肩が引っぱられているーつまり猫背なのです。


猫背に自信(?)のある方は裸で鏡に向かってみましょう。
縮んだ大胸筋が両肩を前方に出し、肋骨にへばりついたようになっていませんか?
痩せた方に限りません。
ホルモンの関係もあって一概にはいえませんが、女性では乳房が貧弱になります。
ある40歳の女性が、1年がかりで縮んだ大胸筋の引き伸ばしに励んで猫背を直しました。
その喜びの報告ですが、私のこれまでの人生で、乳房が一番美しく整いましたとのことでした。
その反対に、これは太った女性に多いのですが、
自分の乳房を目立たないようにと、わざわざ猫背になっている人もいます。

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