2.背骨(脊柱)の構造と働き-3

次のイラストはやはり末梢神経ですが、
内臓や器管を支配する自律神経系といいます。


運動神経と違って、自分の意志でコントロールすることはできません。
心臓を止めることも、食物の入った胃袋の働きを止めることもできません。
この自律神経は交感神経と副交感神経と呼ばれる2系統の神経で
一つの内臓を二重支配する仕組みになっています。

心臓と胃袋を例にしてみましょう。
突然危険な事態ー例えば交通事故等を目撃したとします。
心臓はドキドキと高嗚るでしょう。
その時レストランの窓際で食事中だったとしたら、胃袋は突然食欲をなくします。
この時は、交感神経の働きのために、心臓の動きは強められ、
胃袋はその活動を押さえこまれていたわけです。
事件が大したことではないと分かるとやがて心臓の鼓動もおさまり、食欲も盛り返すでしょう。
これは副交感神経が働いて、正常に戻ったことになります。
このように、一方が働きを強め過ぎると、もう一方が押さえこむ方に働き、
いつもバランスよく機能しようとする力をホメオスタシスといっています。
この恒常性を維持する働きのお陰で、
私たちは日常の健康生活を送ることができているのです。


イラストをご覧下さい。
首から下の内臓や器管に入る交感神経系は、
すべて運動神経同様に、脊髄から椎間孔経由で枝分かれしています。
各内臓に黒っぽい線で描かれています。
副交感神経系は、迷走神経といわれ、図の中では脳からの白っぽい線がそれに当たります。
しかし、この神経は骨盤内臓器といわれる、大腸、生殖器、秘尿器には入りません。
これらは骨盤(仙骨)から白い線が引かれています。
このイラストでよく観ておいていただきたいのは、
黒っぽい線の交感神経が脊柱のどのあたりから、
どの内臓に入りこんでいるか、というところです。


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