2.背骨(脊柱)の構造と働き-1

1.背骨の正しい形
私たちの姿勢を形づくっているのは、
外見的には筋肉ですが、大黒柱である背骨が中心です。
背骨がなかったら軟体動物ですね。
普通には背骨といっていますが、柱と見たてた場合には脊柱といいます。
脊柱は短い骨(椎骨)が26個、
積木細工のように積み重なって1本の柱となっています。

正しい姿勢でも横から見た脊柱は、真っ直ぐではありません。
首の骨(7個)はゆるやかな前方弯曲(前弯)、
背中の骨(12個)は後方弯曲(後弯)、
腰の骨(5個)はまた前弯しています。
ここまでの24個の椎骨は、間に椎間板という軟骨をはさんで
背中の側に関節を作っているために、自由に動かすことができます。
その下の骨盤部分(仙骨といいます)、さらにそれにつながる尾骨は動きません。
この全体の弯曲をS字弯曲といっています。
この弯曲は次のような過程を経て、形成されます。


まず、生まれたばかり赤ん坊は3ヵ月ほどは首もすわらず、
あお向けに寝かされています。特定の弯曲はまだありません。
首がしっかりと安定してくると、
自ら寝返りを打って、"はいはい"をするようになります。
この時、頭を持ち上げるために、首の前弯が生じるとされます。
両足を投げ出してお座りをするようになると、背中が丸まりますね。
しかし"はいはい"の間の背骨は、
まだ柱よりは四足動物のように梁としての役割が主になります。
1年近くになると、立ち上がるようになって脊柱といえるようになり、
腰の前弯が徐々に形成されてゆきます。
S字弯曲が完全になるのは平均12歳といわれています。
この弯曲がきちんと形成されていてこそ"身長通りの姿勢"になれるのですが、
現代では、小さい頃より姿勢について「教育」されることがないので、
正しい姿勢の人をなかなか見つけることはできません。
このS字弯曲は、軟骨である椎間板とあわせて、
外部からの衝撃を和らげる役目を持つ重要な弯曲でもあります。
人間の骨の数と弯曲は、人種を問わず変わりありません。
柱といっても動く柱であるのが特徴です。


前から見た脊柱は、
鼻とへそを結ぶ垂直線の真後ろにあるわけで、真っ直ぐな柱です。
頭の重量だけを支える首の骨(頚椎)は小さく、
背中の骨(胸椎)から腰の骨(腰椎)へと徐々に太さを増しています。
私たちが起きている間はどんな姿勢であっても、
体重を支え続けているのが脊柱であるといえるでしょう。

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